一般社団法人照明学会 関西支部
「照明フォーラムin関西 2023」開催報告

2023年3月3日(金)に神戸大学六甲台第2キャンパスにおいて、「照明フォーラムin関西2023」を開催いたしました。当日は、講演者を含め、74名の参加者を得て、盛会となりました。参加者の内訳として、照明・建築の業界関係者や研究者に加えて、全体の4割が大学生であり、若い世代との交流が促される機会となりました。今回のイベントでは、 “参加者間での多様な交流の促進”を目的の一つに掲げており、事後アンケートの結果、回答者34名のうち32名が「交流」に関して肯定的な評価があり、一定の成果を収めることができました。講演者ならびに参加者の皆様に心より感謝申し上げます。以下、各セッションについての報告を致します。


川口久美雄支部長より開会の挨拶

会場の様子

1. 照明技術講演-2022年度照明施設賞受賞作品より

 以下の3施設を設計担当された方々が、講演を行ってくださいました。

  • ①「高槻市 安満遺跡公園」 LEM空間工房 長町志穂氏
  • ②「京都橘大学 ACADEMIC LINKS」 類設計室 鈴木邦彦氏
  • ③「Shimadzuみらい共創ラボ」 大林組 太田裕人氏 / 大林組 高田隆司氏 

講師の方々は、技術的な内容はもちろん、それぞれの仕事に対する思いも熱く語ってくださり、アンケート結果からも社会人、学生、それぞれに刺激的で、大変有意義な時間になったことがうかがえました。大変魅力的な話をしてくださった講師の方々に心より感謝致します。


LEM空間工房 長町志穂氏

類設計室 鈴木邦彦氏

大林組 高田隆司氏/太田裕人氏

2. 関西支部賞の表彰式&受賞講演

2021年度関西支部賞の受賞者である、星和電機株式会社の高住健一氏と株式会社GSユアサライティングサービスの有松孝之氏に、表彰状が授与されました。両名は、永年にわたる学会活動や支部事業、及び照明技術の発展への貢献をもって受賞の運びとなりました。表彰後の受賞講演では、両名に照明技術者としてのご経験などについてお話しいただきました。特に、次の世代を担う若手技術者や学生にとっては、将来の参考となる良い機会になったと思われます。


星和電機  高住健一氏

GSユアサライティングサービス 有松孝之氏

3. 照明関連企業の紹介

大学生、大学院生の今後のキャリア形成の参考にしていただくことを目的に、照明関連企業の紹介がありました。紹介されたのは、(株)因幡電機製作所、星和電機(株)、パナソニック(株)の3社。会社の規模や事業の内容、研究開発活動の概要などについて、各社の社員から動画も交えて紹介されました。三社三様の特徴がよく表れており、学生・院生だけでなく社会人の皆さんも熱心に聞き入っていました。


城戸太朗氏による因幡電機製作所の紹介

高住健一氏による星和電機の紹介

向 健二氏によるパナソニックの紹介

4. 学生照明デザイン競技の作品展示&発表

公募テーマは「持続可能な日常生活のために未来へつなぐあかりの提案」。応募された54件のどの作品も、公募テーマに沿って持続可能な日常生活の実現に向けた様々な工夫がされています。最優秀賞は該当作品がなく、優秀賞3点、入選4点、奨励賞2点が厳正な審査の結果選ばれ、入選者9組11名に川口支部長より表彰状を授与しました。当日は、優秀賞の立命館大学の高部航南さん、大久保杏美さんが受賞者を代表して作品発表を行いました。


表彰式

大久保杏美氏と高部航南氏による作品発表

受賞された皆さま

入選作品のパネル展示

5. 支部研修会-あかりに関するワークショップ

支部研修会では若手のつながり強化を目的とした活動をしています。今年度は二日間の交流会を実施しました。DAY1では支部幹事に推薦いただいた8名の若手に参加いただき、紙コップを使ったキャンドルづくりをしながら交流し、DAY2ではDAY1の参加者がリーダーとなり、照明フォーラムの参加者と4つのチームに分かれて竹筒を使ったキャンドルづくりをしながら交流しました。世代を超えてアイデアを出し合いながらモノづくりを楽しむことができました。

一緒にキャンドルを作ったチーム


キャンドルづくりの様子

完成したキャンドル