第28回照明学会東京支部照明フォーラム実施報告
「LIGHTING×PHOTO きれいな写真、撮りたくない?」

 第28回照明フォーラムが2017年11月29日(水)、3331 Arts Chiyodaで開催されました。テーマは「LIGHTING×PHOTO きれいな写真、撮りたくない?」です。今年度は、照明フォーラム初の体験型の講演会となりました。

 わたしたちの周りにスマートフォンやSNSが普及している今、日常を写真に残す機会が増えてきています。そんなとき、「もっときれいな写真を撮りたい」と感じたことはないでしょうか。今回はカメラマン関口氏をお招きし、写真をきれいに撮るコツを教えていただき実際にスマートフォンを使って食器やお花などを撮影していきました。

全体のスケジュールは、最初に関口氏にご講演いただき、委員企画による関口氏とのディスカッション。その後、写真撮影会を行い、皆さまが撮影した写真を関口氏に講評していただきました。

まずは、関口 史彦氏 (カメラマン) による講演です。今までお仕事で撮影された写真をもとに、撮影角度や光の入り方、写真に対する意図についてお話いただきました。また、おすすめなレンズの使用方法や光の入れ方によってできた影をうまく使う方法等、写真撮影でのコツもお話いただけました。とても素敵な写真を数多くご紹介頂き、見入ってしまいました。何気なく見ているポスターの写真にも様々な意図と工夫が隠されていると知れた素敵な講演でした。

 続いて関口氏と委員2人によるディスカッション形式の委員企画です。我々照明フォーラム委員は「きれいな写真を撮るコツ」を事前に関口氏よりご教授いただきました。そのBefore(教わる前)→After(教わった後)の写真をお客様にご覧いただきながら、日常生活の写真をよりよく撮影できるコツを学びました。撮りたいものを真ん中に置く写真を「日の丸写真」と言ったり、思いきりズームで寄って撮影するのも面白いとアドバイスいただいたりと、気軽に話せるディスカッションだからこそ聞けた話題が多くあり、とても良い時間となりました。

 その後、今までのお話を活かし、開放感のある3331 Arts Chiyodaのコミュニティスペースと101室で写真撮影会を行いました。ご参加の皆さまに自由に撮影していただけるよう、撮影対象は、食べ物・飲み物・お花・食器・日用品を用意しました。更に暗い部屋を作り、撮影用の照明を使用して影の演出を楽しむエリアを設けました。皆さま思い思いに撮影してくださり、首をひねりながらもたくさんシャッターを押されている姿が印象的でした。

休憩を挟み、皆さまの撮影した写真を前方のスクリーンへ映しながら、関口氏より講評をいただきました。どアップで撮った写真や意外な視点の写真、影を使ったアンニュイな写真などどれも個性に溢れていて、楽しいものばかりでした。また、「これ面白いですね〜!」と講評を頂いた方々は嬉しそうにしている姿も見受けられました!(写真表示の際は、名前等表示されませんが反応で大体誰のかわかってしまったり…笑)
質疑応答のコーナーもたくさんのご質問をいただき、非常に盛り上がりました。

写真は私たちにとって身近なものではありますが、プロのカメラマンのお話をお聞きできる機会はなかなかありません。それもふまえて今回はとても良い機会になれたのではないかと思います。関口氏が「光がないと写真は撮れない」と話すように、今回の講演会は光の大切さがわかる講演会となったのではないでしょうか。光そのものに注目するのではなく、光から受ける影響もとても大きく、私たちのまだ知らない光の可能性を感じることができたようにも思います。

照明フォーラム企画委員会では、今後も時代に沿ってテーマを取り上げていきたいと思います。今回のフォーラムに残念ながらご参加いただけなかった皆さま方、ご参加いただきました皆さま方、来年の照明フォーラムへのご参加も委員一同お待ちしております。


司会者


委員長挨拶


講師の関口様


フォーラム委員とのディスカッション


自然光で被写体を撮影


 


参加者の作品(お花)


参加者の作品(食べ物)


参加者の作品(日用品)


参加者の作品(食器)


照明を使用して撮影


 


参加者の作品(食器)


参加者の作品(日用品)


講評


東京支部長より閉会の挨拶

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