東京支部では毎年、照明で話題を集めている施設の見学会を企画開催している。今回は平成28年照明普及賞受賞施設である東京メトロ銀座線1000系特別仕様車の見学を、普段は立入ることのできない東京地下鉄株式会社の上野検車区で開催した。同車両は銀座線が開通した当時に運行していた、東京地下鉄道1000形電車をオマージュした仕様で、外観や内装だけでなく側面予備灯の設置や手摺りの色変更などの細かい点までレトロな雰囲気になっている。当日は車内アナウンスのマイクとスピーカーを使い、参加者は車両内の座席に腰掛けるといった車両ならではの演出で説明があった後に、室内灯の2700Kへの色温度切換えや地下留置場所への入換走行での側面予備灯を点灯させるイベントモードのデモ、車外での外観の見学や前部標識灯(LED前照灯)の点灯デモなどが行なわれ、参加者からは幾度となく歓声が上がった。銀座線に所属する1000系車両40編成のうち、わずか2編成の特別仕様車という希少さも手伝い参加者からは随時熱心な質問がありつつも、全員が童心に返ったような和やかな雰囲気での見学会であった。また、講師による説明によりインフラ施設ならではの設備・運用について理解を深めることができた。以下にその実施概要を報告する。
平成30年2月15日(木)
13:30 〜 | 集合・受付開始 |
14:00 〜 | 移動・開催挨拶・諸連絡 |
14:15 〜 | 車両内にて、1000系特別仕様車の概要説明 |
14:30 〜 | 客室内の見学及び室内灯の色温度切換デモ |
15:00 〜 | 地上留置場所→地下留置場所→地上留置場への入換走行にて 側面予備灯を点灯させるイベントモードのデモ |
15:20 〜 | 外観の見学及び前部標識灯(LED前照灯)の点灯デモ |
15:30 〜 | 質疑応答 |
15:55 〜 16:00 | 閉会挨拶・現地解散 |
参加者22名 支部スタッフ12名 事務局1名 計35名
東京地下鉄上野検車区
1.開会〜安田支部長の挨拶
開催にあたり、安田支部長より本日の見学会の機会を提供してくれた東京地下鉄株式会社様へ謝意を表すとともに、東京支部の施設見学会について紹介があり、参加者の方々に今回も有意義な見学会になるよう申し上げた。また我々照明業界の大先輩となる関重弘氏の「あかりと共に65年」という著書から、90年前の上野−浅草間に開通された最初の地下鉄照明に関する興味深いエピソードの紹介が有った。司会担当は鈴木庶務幹事。
2.解説
東京地下鉄株式会社 永井 氏より、1000系特別仕様車の概要を説明していただいた。その後、客室内の見学及び室内灯の色温度切換デモ、地上留置場所→地下留置場所→地上留置場への入換走行にて側面予備灯を点灯させるイベントモードのデモ、外観の見学を行い、質疑応答を行った。
3.閉会
門馬事業企画委員長より東京支部の今後の活動への参加を呼びかけ、最後に東京地下鉄株式会社様へ謝意を申し上げた。
ご参加いただいた皆様をはじめ、ご協力いただいた東京地下鉄株式会社様に改めてお礼を申し上げます。
以上
受付
安田支部長挨拶
司会の鈴木庶務幹事
参加者の様子
レトロ風の車内(リコ式風の吊手、木目調の内装)
レトロ風の車内(真鍮色の手すりや握り棒)
レトロ風の車内(号車・製造者銘板のデザイン)
イベント用側面予備灯
予備灯の点灯デモ
外に出て外観の見学
銀座線1000系特別仕様車外観