2018年度東京支部 施設見学会報告
「 あたらしい照明施設をみる 」〜GINZA SIXの照明〜

 東京支部では毎年、照明で話題を集めている施設の見学会を企画開催している。今回は2018年に照明デザイン賞優秀賞受賞の「GINZA SIX」の見学会を開催した。2017年1月に竣工した当施設は、旧松坂屋銀座店跡地と隣接する街区を一体的に開発した市街地再開発事業であり、主にファッションブランドの基幹店からなる商業施設、大型オフィス、文化施設としての観世能楽堂の他、地域冷暖房施設や大型駐車場等からなる都市型複合施設である。
 ファサードには、スケール感を示す「ひさし」と、銀座の街の賑わいを演出する「のれん」をデザインシステムとして取り入れ、銀座の街の特徴である「風格と賑わい」をめざしている。
 当日は、講師の説明により、大型複合施設ならではの建築計画へのアプローチの難しさと、計画に盛り込まれた設計者の思いについて理解を深めることができた。以下にその実施概要を報告する。

【実施日】

2019年2月21日(木)

【参加者】

参加者 17名 支部スタッフ 5名 事務局1名 計 23名

【集合場所】

銀座第7ビル 6階6A会議室 にて受付・事前説明会を行った。

【講師】

鹿島建設(株)建築設計本部建築設計統括グループ(商業)専任マネージャー 坂本 弘之 氏
鹿島建設(株)建築設計本部建築設計統括グループ(業務)チーフ 道越 勇輔 氏
(サポート:鹿島建設(株)建築設計本部設備設計統括グループ(商業)チーフ 鈴木 順一 氏)

【実施内容】

1.開会〜安田支部長の挨拶
  開催にあたり、安田支部長より、本日の見学会の機会を提供して頂いたGINZA SIX様と、解説者の鹿島建設株式会社坂本様、道越様、鈴木様へ感謝の意を表した。また照明は建築ひいては空間コンセプトの表現の一部をなすものであり、東京の中心でもある銀座の商業空間を十分に堪能しつつ、照明デザイン賞を受賞した本施設の見学会が参加者の皆さま方にとって有意義な体験となるよう申し上げた。司会担当は木村会計幹事。

2.解説・施設見学
 初めに講師の皆様より施設の概要を約45分間にわたり説明していただいた。  市街地再開発事業の大型複合施設として、複雑な設計条件を一つ一つ解きほぐしていくプロセスが語られ、今回見学がかなわなかったエリアも含め、豊富な写真を活用したわかりやすく丁寧な説明が行われた。また、参加者には、GINZASIXに関する鹿島建設建築設計本部作成の建築作品集と商業施設のフロアガイドが配布され、施設のより深い理解をたすけた。
 講演後、会場を出てGINZASIXへ移動。銀座通りから全体のファサード見学を行い、今回のデザインシステム上の特徴である「のれん」についても具体的に補足説明がされ活発な質疑が行われた。続いて、様々なアートの溢れる商業施設(銀座パサージュ)を経由して三原テラスへ移動。三原テラスでは、偏光フィルムガラスを使った色鮮やかな外壁について実物を前に解説がされた。 広く明るい7Fオフィスエントランスホールから特徴的なデザインの店舗の入る6F飲食フロアを経由して、夏は水盤も設置される屋上庭園の見学を行い、最後に質疑応答を行った。

3.閉会
 鈴木事業企画委員長より東京支部の今後の活動への参加を呼びかけ、最後にご参加いただいた皆様とともに、関係者の皆様へ拍手をもって謝意を申し上げて閉会とした。閉会後は各自自由見学となり、ショッピングを楽しみつつ、日没を迎えた銀座にふさわしい鮮やかにライトアップされたファサード、未来的な地下鉄直結通路等を体験して散会となった。

 


事前講演会場


安田支部長挨拶


司会の木村幹事


講師の坂本様、道越様、鈴木様(左から)


設計者の思いが詰まった事前講演会


ひさしとのれんを取り入れた特徴的な正面ファサード

偏光フィルムを使用したカラフルでおしゃれな公園・三原テラス


外光が柔らかく入るオフィスエントランス


カップルだけでなくファミリーにも好評。
銀座通りを見下ろせる憩いの場・屋上庭園

 

ご参加いただいた皆様をはじめ、SINZASIX様他関係者皆様のご協力で、とても有意義な見学会となり、当初の予定通り無事終了することができました。改めてお礼申し上げます。

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