第23回照明学会東京支部照明フォーラム
「東京アカリトリドリ」〜ひかりが創る街のみらい〜結果報告


(クリックで拡大できます。PDF形式)

 第23回照明フォーラムを2012年11月30日(金)、相互館110タワー 2階セミナールームにて開催いたしました。テーマは「東京アカリトリドリ 〜ひかりが創る街のみらい〜」。
 震災後の拍車のかかった省エネルギー志向や昨今の光源の革新により、大きな変革点を迎えている、まちなかの照明環境に、今回のテーマの焦点を当てました。中でも、伝統、革新、懐かしさ、洗練さなど、多彩な表情を持つ東京の街に注目しました。特徴を生み出すヒカリ環境の要素、変化しつつある街の様子などから、豊かで魅力的な街を創出していくヒントを探るため、3名の講師の方々に、これからの東京のアカリについてご講演いただきました。

 まず、委員企画「私たちの好きな東京のアカリ」を発表しました。 委員企画では委員自らが東京の街を歩き、撮影してきた写真により、さまざまな街アカリをご紹介いたしました。また、見つけた街アカリについて、人の動きや光と人との距離に焦点をあて、その印象区分に関する考察を紹介いたしました。

 講師講演1は、武石 正宣氏(ライティングディレクター / ICE都市環境照明研究所 代表)による「街と光の間(ま)」。LEDの普及による、光のデジタル化というテーマを中心に、光の表現力、多様性、可能性、技術的挑戦などについて、ご自身の様々なプロジェクトを通してお話いただきました。

 講師講演2は、アストリッド クライン氏(デザイナー / クラインダイサムアーキテクツ 代表)による「Less Light, More Romance」。デザイナーという立場から、ご自身の建築作品を通して、光と石やガラスなどの建築的素材を組み合わせ、陰影やコントラストを作りこみ、魅力的な空間を創出していく建築的演出についてお話いただきました。

 講師講演3は、小林 茂雄氏(光環境研究 / 東京都市大学建築学科 教授)による「街の人々がつくる街の光」。“自分の街を好きになるきっかけを作る”というテーマのもと、研究室と商店街の人々が一緒に街アカリを作りあげていくワークショップの様子を、写真や動画でご紹介いただきました。

 小休憩を挟み、最後は、三人の講師と委員のフリートーク。それぞれが好きな街アカリをスライドでご紹介いただきながら、様々な街アカリの良さについてお話いただきました。それぞれが都市と深く関わり、幅広い活動に取り組まれていながらも、街を観察する視点が各々特徴的であり、会場全体が様々な角度から街アカリについて考えていくヒントを見つけられることとなりました。

 今回のフォーラムは、学生、照明業界、製造業界、建築・建設業界の参加者が主でしたが、その他の業種の方にも多数ご参加いただき、フォーラムを盛りあげていただきました。来場者の方からは、委員企画の内容が大変興味深かった、先生方のご講演が刺激的だった、内容の濃い講演だったなどご好評いただきました。

 照明フォーラム企画委員会では、今後も時代に即したテーマを取り上げていきたいと思います。来年度も是非ご期待ください。

講演資料「委員企画 私たちの好きな東京のアカリ」


委員企画発表


武石正宣氏 講演


アストリッドクライン氏 講演


小林茂雄氏 講演


トークセッション風景

第23回 照明学会東京支部 照明フォーラムは終了しました。
(以下はご案内の参考資料です)

日時: 2012年11月30日 (金) 18:00〜21:00 (17:30受付開始)
講師:
『街と光の間(ま)』
武石 正宣 氏 (ライティングディレクター  /  ICE都市環境照明研究所 代表)

 商業施設から公共施設、イベントまで幅広いライティング・ディレクションを手掛ける。主なプロジェクトに、国立博物館 新館、川崎市岡本太郎美術館、海ほたる外構、中部国際空港旅客ターミナルビル・セントレア、パークハイアットソウル、二期倶楽部 観季館、高崎モノリス、新丸ビル公共スペース、青山OM-SQUARE、八芳園 白鳳館、すみだ水族館、星のや(軽井沢、京都、竹富島)。北米照明学会国際デザイン賞など受賞多数。
http://www.ice-pick.jp/

『Less Light, More Romance』
アストリッド クライン 氏 (デザイナー / クラインダイサムアーキテクツ 代表)
 クライン ダイサム アーキテクツ代表。建築、インテリア、インスタレーションといった複数の分野のデザインを手掛けるマルチリンガルオフィス。RCAを修了したアストリッド・クラインとマーク・ダイサムにより1991年に設立され、現在では国際的評価も得て注目を集めるクライアントと様々なプロジェクトを進めている。代表作に代官山T-SITE、SHISEIDO THE GINZAなど。American Retail Environment Awards やD&AD Awards他受賞多数。
 www.klein-dytham.com
『街の人々がつくる街の光』
小林 茂雄 氏 (光環境研究 / 東京都市大学建築学科 教授)

 都市における人の振舞いと、光や音などの環境的要素との関係について研究。住民参加型の街路照明計画、都市のグラフィティの調査と提案、公共空間におけるカップルの居場所などが研究テーマ。『人の行為を軸とした建築環境の評価に関する研究』で2010年日本建築学会賞(論文)受賞。小林研究室の著書に『Lighting by Yourself』『写真で見つける光のアート』『街に描く』『ストリート・ウォッチング』がある。
http://kobayashilab.net/kobayashi/index.html

会場:

相互館110タワー 2階セミナールーム (平成24年6月竣工)

案内図

東京都中央区京橋3丁目1番地 銀座線京橋駅 2番出口直結/ 浅草線宝町駅 徒歩2分/ 有楽町線銀座一丁目駅 徒歩2分

参加費: 会員・通信教育受講者 1,000 円、 非会員 2,000 円、 学生 1,000 円
※1 会員とは本学会会員および電気学会、電子情報通信学会、映像情報メディア学会、情報処理学会と海外協定学会(北米照明学会、中国照明学会、韓国照明・電気設備学会、IEEE)の年会費を納めている個人会員を指します。
※2 通信教育受講者とは、平成23・24年度通信教育受講者を指します。
定員 : 100名(事前申し込み、受付先着順、定員に達し次第締め切り)
申込方法:

E-mail、FAXまたは郵送にて下記事項をご記入の上、お申し込み下さい。
(1)E-mailでお申し込みの場合
  メールフォームにて以下項目の内容を記載の上、事務局へご送信ください。送信件名は、
 「第23回 照明フォーラム」とご明記下さい。
 ① お申込氏名(フリガナ)/会員、通信受講生の方は会員番号必須(7桁)
 ② ご所属(部署・学部学科名等)
 ③ ご住所(自宅/その他)
 ④ 連絡先TEL(携帯可)/FAX
 ⑤ E-mailアドレス
 ⑥ 受付回答先(E-mail 、Faxのどちらか)以上を必ず記載してください。
 E−mailフォームはこちら  (”(at)”を”@”に変更して下さい.)

(2)FAX、郵送でお申し込みの場合
  下記の申込書フォームをダウンロードいただき、必要事項をご記入の上、ご送付ください。
  ※受付フォームはこちらからダウンロードできます。

申込書フォーム(MS−WORD形式)

※ 2週間たっても返信されない場合は、お問い合わせ下さい。
※ 申込者の氏名・電話番号等の個人情報は、本フォーラムの受付および今後の開催検討の参考としてのみ利用いたします。

申込期間: 2012年9月1日より(定員に達し次第締め切り)
申込・問合先: (一社)照明学会東京支部事務局(担当:上野 文子) 
〒101-0048 東京都千代田区神田司町 2-8-4吹田屋ビル3階
電話:03-5294-0101/FAX:03-5294-0102
E-mail:tokyo_b(at)ieij.or.jp (”(at)”を”@”に変更して下さい.)
(お問合せについては、月〜金曜日9:00〜17:00)
主催: (一社)照明学会東京支部 http://www.ieij.or.jp/shibu/tokyo/

このページの先頭へ