第1回「Green Illuminating Symposium」の報告
去る2012年1月16日(月)13:00より、照明学会北陸支部主催による第1回「Green Illuminating Symposium」が富山大学五福キャンパスの黒田講堂にて開催された。当日は約120名もの参加者があり、大盛況のシンポジウムとなった。
本シンポジウムは、昨年の東北大震災を受け、国内でより一層の節電意識が高まる中、「省エネと快適性の融合を目指して」をテーマとして、今後の節電のあり方を考えることを目的として開催されたものである。
中嶋芳雄支部長
開催に先立ち、コーディネータである中嶋芳雄照明学会北陸支部長より挨拶があった。
基調講演では、星和電機株式会社開発研究所所長の中島賛太郎氏より、「あかりの技術による地球環境への貢献-LED照明の最新技術と課題-」と題して講演頂いた。「現在のLED照明はまだまだ発展途上である。それ故、規格も統一されておらず、さまざまな光源が市販され、混乱を招いている。」と現状の問題点を指摘、会場の若手研究者や学生たちに、「だからこそ、これからの大切な研究分野であり、皆さんの出番だ。」と励ましの言葉を贈った。
中島賛太郎氏
高松衛氏
次いで特別講演Iでは、富山大学大学院理工学研究部准教授の高松衛氏より、「視覚・感性工学からのアプローチ」と題して講演頂いた。「節電は我慢の上でしか成り立たないものではない。もっと知恵や工夫を凝らすことで快適性を維持しつつ省エネを実現することは可能である。」として、快適な光空間構築に関する研究等について講演があった。
特別講演IIでは、北陸電力株式会社営業推進部課長代理の谷井正志氏より、「エネルギー利用のムリ・ムラ・ムダ」と題して講演頂いた。身近な場所での電力利用から、どの段階でどれだけの無駄が生じるかを分かりやすい数字で解説し、「エネルギーの100%有効利用は不可能なので、もっとも効率のよい利用方法を、状況毎に的確に選択していく必要がある」とした。
谷井正志氏
質疑応答
講演後には活発な質疑応答も行われ、大盛況のうちに幕を閉じた。
シンポジウムの模様は、地元テレビ局当日のニュースや、翌日の新聞などで大々的に取り上げられた。
第1回「Green Illuminating Symposium」は終了いたしました。以下は参考資料です。
主催: | 社団法人照明学会北陸支部 |
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日時: | 平成 24 年1月16日(月)13:00〜14:30 |
場所: | 富山大学黒田講堂(富山市五福 3190) |
参加費: | 無料 |
内容: | コーディネーター・司会中嶋 芳雄 氏(富山大学大学院理工学研究部教授(工学博士),照明学会理事・北陸支部長) <基調講演>演題:「あかりの技術による地球環境への貢献−LED 照明の最新技術と課題−」 <特別講演I>演題:「視覚・感性工学からのアプローチ」 <特別講演II>演題:「エネルギー利用のムリ・ムラ・ムダ」 |
後援: | 日本光学会,北陸電力株式会社,富山大学大学院(光・視覚工学研究室) |
問合せ先: | 照明学会北陸支部事務局(担当 遊道) TEL:076-405-3630 |
リーフレット: | ダウンロード(PDF書類:365KB) |