平成24年度 照明学会北陸支部「照明施設見学研修会」の報告

 照明学会北陸支部では,去る10月5日(金)に平成24年度の「照明施設見学研修会」を開催した。  当日は約50名もの大勢の参加者が集まり,各照明施設を見学,最新の照明設計や設備に関する資料収集,情報交換を行った。

〈見学施設〉

Ambitious Hill(平成23年度照明普及賞):

 太陽光,風力,燃料電池「エネファーム」のトリプル発電を導入し,年間の電力使用量の2割をこの発電で賄っている。夜間や休日の余剰電力をリチウムイオン電池に蓄積し,電子制御で必要な時に電力供給する「スマートビル」である。建築物の環境性能を評価し格付けする,CASBEEの最高ランクのSランク認証を取得している。

ネッツトヨタ石川元町店(平成23年度照明普及賞):

 高天井のショールーム空間に,長寿命・高出力のLED器具を採用することにより,大幅な省エネとメンテナンス費の削減を可能とした。配光制御されたLED器具により,光漏れが原因の近隣への光害発生を抑制し,金沢市の落ち着いた街並み景観に配慮している。

石川県政記念 しいのき迎賓館(平成22年度照明普及賞):

 石川県政の歴史を刻んできた旧県庁をリニューアルした建物である。正面は大正13年(1924年)建築の格調ある意匠をそのままに,反対面は現代的なガラスの空間に生まれ変わった。樹齢約300年(推定)の”堂形のシイノキ”をシンボルに,周辺の総合観光案内やレストラン・カフェ,会議室,ギャラリーなどの憩い・交流の空間を備えた施設として,金沢都心の新たなランドマークとなっている。

金澤月見光路2012:

 月見光路(つきみこうろ)とは,金沢市中心市街地を元気づけようと,金沢工業大学の学生たちと地元商店街・地域住民が連携して,あかりで街中を幻想的にライトアップするイベントである。今年で9回目を迎え,2009年には継続的なライトアップによるまちづくり活動が高く評価され,グッドデザイン賞を受賞した。

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