平成25年度 照明学会北陸支部「照明施設見学研修会」の報告
去る10月24日(木)に,照明学会北陸支部では平成25年度の「照明施設見学研修会」を開催した。台風の接近で当日の天気が大変心配されたが,小康状態の天気の下,約30名の参加者が集まり各照明施設を見学,最新の照明設計や設備に関する資料収集,情報交換を行った。
〈見学施設〉
福井県立恐竜博物館:
日本最大級の恐竜化石発掘フィールドに近い博物館・研究機関として,世界の注目を集める博物館。2000年(平成12年)夏に長尾山総合公園内で開催された恐竜エキスポふくい2000メイン会場として同年7月に開館した。敷地面積は約30,000uで日本最大級。建築設計は黒川記章。広大な無柱空間には,40体以上もの恐竜全身骨格や化石・標本,ジオラマ,復元模型等が展示されており,恐竜をはじめとする古生物の世界を堪能することができる。
ゆめおーれ勝山:
はたや記念館「ゆめおーれ勝山」は,明治38年(1905年)から平成10年(1998年)まで勝山の中堅機業場として操業していた建物(旧木下機業場)を保存・整備して平成21年に開館した記念館である。まちなか観光の拠点,市内の繊維産業の歴史が分かる博物館で,1階は半木製と鉄製の織機4台を展示。糸の乾燥場や宿直室,当時の従業員のげた箱が残り,当時の工場の雰囲気に触れられる。2階は糸繰り機,整経機,撚糸機などを展示,他,織り子の暮らしをパネルでわかりやすく紹介している。勝山市指定文化財。近代化産業遺構。
北陸学園本館・トレーニングセンター:
授業に集中できる視環境の構成をコンセプトとした照明手法が取り入れられている。学校施設の使用用途に応じて,直接光,間接光や色彩のバランスに配慮した照明環境となっている。定風量自然換気などの省エネルギーにも配慮した,充実した教室内環境と教科研究室を中心に,生徒をゆったりと校門まで導くプロムナードなど校舎の耐震化と建学の精神を具現化した教育環境の整備を図っている。
福井大学キャンパスイルミネーション:
"Palette(パレット)”というテーマのもとに様々な色の混ざりあいを光によって表現している。オブジェには人の動きに反応するセンサーを用いたものや,まるで建物に色を塗ったかのように見えるプロジェクションマッピング技術に挑戦した。福井大学ならではの工学的で不思議なイルミネーションを見ることができる。