2019年度「照明施設見学研修会」のご報告
1.日時 :
2019年11月25日(月) 14:00〜20:30
2.場所 :
株式会社能作(富山県高岡市)
富山県美術館(富山県富山市)
富山電気ビルデイング(富山県富山市)
3.出席者:
32名
4.見学内容:
(1) 株式会社能作
- 2018年 照明デザイン賞受賞
- 1916年に創業した鋳物メーカー。仏具、花器、茶道具から錫テーブルウェア、ホームアクセサリーまで、さまざまな商品を製造しており、全国に直営店舗も展開。
- 工場エリアには、能作の商品『KAGO』をイメージした矩形のライン照明が立体的に配置されており、職人のための機能的な照明としてだけでなく、来訪者への印象的な光として存在感を放っている。
- ショップ、カフェ、体験工房の天井は、傾斜が複雑なルーバーになっており、ライン照明をバランス良く配置するとともに、スポットライトを併用して、雰囲気を演出している。
- 年間来館者が約12万人。高岡市の新たな観光スポットとして地域にも貢献している。
(2)富山県美術館
- 2018年 北米照明学会 屋外照明デザイン賞受賞
- 富山駅北側の環水公園の角地に位置し、「アートとデザインをつなぐ」美術館として誕生。
- 美術品の美しさと建築素材の質感を引き出す照明手法が展示室をはじめ、ホール、廊下等にも数多く取り入れられている。
- 環水公園、立山連峰の眺望を四季折々に楽しむことができるホワイエは、高さ11mの吹き抜け空間となっており、高天井対応のダウンライトを採用して、明るさを確保している。
- 外周通路には、手摺に組み込む形でキックミラー方式のフットライトを配置し、地上からの景観にも配慮している。
(3)富山電気ビルデイング
- 2017年 照明普及賞受賞
- 1924年(大正13)に迎賓館として誕生したホテル・レストラン。
- レストランの全面改装に伴いLED化。輝度を考慮した建築意匠により、次世代に繋ぐ空間を創造している。
- 中央通路には左側側面のコープ照明を主照明として天井からの間接光を採用し、狭い通路ながらも圧迫感を感じさせない。
- バンケットルームは調光調色機能を備えたベース照明とスポットライトを配置するとともに、32シーンの操作が可能な照明コントローラーを採用し、婚礼・宴会・講習会といった目的に合わせた演出を行っている。
株式会社能作
能作建屋 夜景
矩形型LED照明
富山県美術館
美術館 夜景
天井高11mのホワイエ
富山電気ビルデイング
レストラン(8号室)
講師(角田氏)