10月12日(金)12時50分より15時30分まで技術セミナーを、その後、16時20分より18時まで懇談会を開催しました。
会場の日本大学理工学部駿河台校舎1号館6階CSTホールに、技術セミナー84名、懇談会24名の参加をいただき盛況のうちに終了しました。
本技術セミナーでは、「日本の光文化を考えるーフランスの光、ニッポンのあかりー」のテーマで開催し、基調講演では、石井リーサ明理氏に「西洋の光・東洋のあかり」と題して、その文化的背景、光の根源的意義、光文化の東西の比較をそれぞれ興味深い写真を交えて紹介いただき、それらを踏まえて、現代の照明デザインへの影響について西洋と東洋のデザイナーの取組みについて具体例を挙げながら紹介いただき、最後に、21世紀のクリエーター達に課せられた責任として、文化的差異と複雑性を大切にし、それらの違いを敏感に読み取り、受け入れ、分析し、新しいテクノロジーと融合させて開拓していくことであるなどの講演をいただいた。
主旨講演では、山家哲雄氏に「光文化の変遷―ニッポンのあかり考―」と題して、日本のあかりと文化について、日本神話とあかり文化、月とあかり文化、日本建築とあかり文化などを紹介いただき、今日の日本の都市景観照明(夜景)が抱える問題点を挙げられ、照明を技術的な一側面からではなく、「後世に残せる21世紀のあかり文化」として、照明を様々な視点から多角的に広く捉えた応用研究を心掛けなければならないなどの講演をいただいた。
公開討論では、コーディネータの山家氏と招待講師の石井氏により「後世に残すべき日本の光文化とは?」と題して、解体新書、魅力、あかり事情、光文化、望み、提言などの討論をいただき、石井氏の光はどうあるべきかで「適光適所」ということを念頭にデザインされるということが印象深かった。
今回はじめての試みでの講師を囲んで懇談会も、特に学生の参加者と講師との親睦が図られ大変有意義であった。

石井リーサ明理氏の基調講演
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山家哲雄氏の主旨講演
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石井氏と山家氏の公開討論
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懇談会
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