第18回照明フォーラムが、去る2007年11月30日(金) 日本大学理工学部駿河台校舎CSTホールにて開催されました。テーマは「和のあかり〜いにしえ・今・これから〜」。日本独自のあかりを再認識すると共に、これからの「和」と光との関係を考えていくため、日本文化を背景にご活躍されている、和紙造作・舞台照明・茶道をご専門とする3名の講師をお招きし、ご講演していただきました。

　第一部は、照明フォーラム企画委員会による発表で、「いにしえから続く日本人とあかりの関わり」と題し、和のあかりの歴史を振り返って見ました。

　第二部では、招待講師3名にそれぞれご講演していただきました。 最初のご講演は、堀木エリ子氏(株式会社堀木エリ子＆アソシエイツ)。和紙に秘められた可能性、それを扱う仕事に対する姿勢等を、作品の解説をふまえて、発展を求めるには常に試行錯誤する事が必要であることをお話していただきました。 続いてのご講演は、古川靖(株式会社若尾綜合舞台)。専門である舞台照明の装置とその仕組みを舞台の裏方を含め全般から解説していただき、舞台照明の歴史にも触れたお話をしていただきました。 最後のご講演は、山田宗徧氏（茶道宗徧流十一世家元）。和蝋燭、洋蝋燭の違いを解説していただき、人の未知なる感覚や美意識を呼び覚ます光がある事を教えていただきました。

　最後に第三部では、講師お三方と委員のフリートーク、会場の方々からの質疑応答でトークセッションを行い、終了となりました。

　今回のフォーラムは,大学で行われた事もあり学生の参加者が4割近く占めました。アンケートの結果でも、先生方のご講演が大変刺激になったとの感想を多くいただきました。照明フォーラム企画委員会では、今後も時代に即したテーマを取り上げていきたいと思います。来年度も是非ご期待ください。